【コラム】「猪名川アラカルト」第2回私たちの体は、猪名川の水でできています!
環境省 環境カウンセラー 牛尾 巧
「私たちの体は猪名川の水でできている」と話しますと、「えッ!どういうこと?」と思われるかもしれません。人間の体の水分量は、子どもと成人では異なります。例えば、胎児は体重の約90%、子どもは約70%、成人は約60%、老人は約50%が水で占めています。農作物のスイカやトマトは約90%、魚は約75%が水でできています。
猪名川流域で暮らす私たち川西市民は、主に、兵庫県企業庁多田浄水場と川西市久代浄水場〔地下水から〕で浄水された水を利用しています。市民の86%は、多田浄水場の水を、14%は、地下水を浄水した久代浄水場の水を利用しています。例えば、浄水過程で、質の高い浄水をつくる多田浄水場では、多田大橋の少し上流に原水の取水口があります。この原水を浄水した水を私たちは、飲むこと、料理や生活に利用しています。取水口付近の平瀬では、生物学的水質調査では、水質階級2級の指標生物、トビケラやカゲロウなどの水生昆虫やカワヨシノボリなどの魚が多数採取できます。様々な生物の棲む取水口付近の原水は、浄水することで適切な飲料水を確保できます。この水を利用する私たちの体や農作物、魚たちも猪名川の水でできているのです。
上流・中流・下流域、全流域に住む人々が、猪名川流域の環境保全に努めることは、私たちはもちろんのこと、猪名川流域の人々の健康と安全なくらしに直結することになります。

多田浄水場取水口(左)と導水管(右)

取水口に近づいてみると…

取水口付近の平瀬と自然が残る上流