【コラム】「猪名川アラカルト」第3回
猪名川の水質を観る!赤・白・黄色とは・・・

 環境省 環境カウンセラー 牛尾 巧

猪名川の河川敷を歩いていると白い鳥や黄色に花畑のような光景を目にすることがあります。特に中流や下流域では、よく目に留まります。白い鳥では、サギやユリカモメの群れを見かけます。時には、所々で、1羽ずつ単独で水面をじっと見つめている姿を見かけます。黄色い花は、春はセイヨウカラシナ〔アブラナ科〕のなかま、秋はセイタカアワダチソウ〔キク科〕やキクイモ〔キク科〕のなかまが群落をつくっています。セイタカアワダチソウは、花粉がアレルギーや喘息の原因と思われていますが、ハチなどによる虫媒花で、ヨモギやブタクサに比べ花粉症の影響は少ないようです。また、キクイモは、地中にイモをつくり、戦後の食糧難時代、食物として用いられたことがあります。黄色い花が多く咲く水辺の環境は、土壌に養分が多く黄色い花に限らず、多くの野草が生い茂っています。猪名川河川敷で黄色い花が咲き、白い鳥が目に付く場所の水辺の中には、栄養分を多く含んだ状態、富(ふ)栄養化(えいようか)の状態が進み、流れのゆるやかな場所では、アメリカザリガニやイトミミズ、ユスリカなど赤い水生生物が多く生息しています。セイタカアワダチソウなど黄色い花が咲く川原には、コサギやユリカモメなど白い鳥がやってきて、川の中の赤いアメリカザリガニやイトミミズをエサとして狙っているのです。
「川の中には川底に赤い生き物が棲み、それを狙う白い鳥がやってくる、川原には黄色い花が咲きほこっている」チュウリップの唄「咲いた 咲いた チュウリップの花が ならんだ ならんだ 赤 白 黄色・・・」ではありませんでした。猪名川の「赤・白・黄色」は、川の水質状態を目で知る一つの方法でもあります。

コサギ写真提供:飯島氏