【コラム】オオムラサキ 2回目(11月)
11月はオオムラサキの冬支度の季節です。
昆虫はいろいろな地球環境に適応してきました。冬はきびしい季節です。
チョウ目はいろんな生育ステージで冬眠(休眠)して越冬します。(参考参照)
冬眠とは、活動力を極度に低くした状態で越冬する現象を言います。
冬眠の仕掛けは3齢幼虫が日長と温度を感じて4齢幼虫で冬眠(越冬)する体をつくります。11月末頃エノキの幹を伝って降下し、株元のエノキの枯葉の下に潜り込み凍死することなく、3月お彼岸の頃まで冬眠します。
前回は3齢幼虫を紹介しました。
4齢幼虫:11月02日
角が太く短くなり背中の4対の突起が大きくなりました。
4齢幼虫:11月17日
体が褐色になるのは越冬する落ち葉(枯葉)と保護色、
また角ばり硬くなるのは体温の維持・体内の乾燥防止の
ためと考えられています。
4齢幼虫:11月24日
気温が下がる11月下旬にはエノキの幹を伝って降下し
エノキの枯葉の地面側に潜り冬眠に備えます。
越冬4齢幼虫12月2日
幹を伝って降下したエノキの株もとの枯葉をめくると見つかります。
見つからないことの方が多いです。頭に黄色の○印があるのはゴマダラチョウの
越冬幼虫で比較的多く見つかります。
(参考)
蝶の冬眠ステージ
卵で冬眠:アカシジミ、ミドリシジミ、オオミドリシジミ
幼虫で冬眠:ゴマダラチョウ、ジャノメチョウ、ヤマトシジミ
蛹で冬眠:ギフチョウ、ナミアゲハ、モンシロチョウ、コムラサキ
成虫で冬眠:ヒオドシチョウ、テングチョウ、ムラサキシジミ
休眠の仕組みについて調べてみましょう。
<参考文献>
応用昆虫学の基礎 朝倉書店
チョウの生物学 東海大学出版会
文責:足立隆昭