【コラム】オオムラサキ 32回目 :2020-10月号

兵庫丹波オオムラサキの会  会長 足立 隆昭

Celtis australis(仮称:ヨーロッパ エノキ)で育つ
オオムラサキ3齢幼虫(実験説明)

丹波の森公苑はオーストリアの首都ウィーンの13区と親善交流提携しています。
兵庫丹波オオムラサキの会は13区内にある世界一古いシェーンブルン動物園に国蝶・オオムラサキを贈呈し,親善架け橋の手伝いをしています。
文献によるとアルプスの北側にあるオーストリアには,エノキは分布しないとされています。アルプスの南側イタリアにはCeltis australis(仮称:ヨーロッパ エノキ)が分布自生しています 。ウィーン市はCeltis australisの輸入を検討しています。

そこで丹波の森公苑の20年生のエノキ(Celtis sinensis Var. japonica)で育ったオオムラサキが Celtis australis(仮称:ヨーロッパ エノキ)を食べ成長するか実験しました。

2020年4月、丹波の森公苑から越冬幼虫6匹を、輸入したC.australisに放飼し、6齢幼虫-蛹-6月に成虫、交尾産卵・孵化した3齢幼虫(上の写真、黄色の矢印)です。順調に成長する事が証明できました。
(輸入したC.australis実験ケージ)丹波市足立宅

別途「C.sinensis、C.australisともにオオムラサキの産卵刺激物質を含有していました。(京都大学)」

C.australisとC.sinensisの葉の比較

・Celtis australisの葉は
鋸歯(葉の周辺のノコギリ状の歯)が葉の周り全体にあり、葉の表はゴワゴワして細かい毛が生えています。
・Celtis sinensisの葉は
鋸歯が葉の先端3分の1の場所にだけあり、葉の表はザラツキますが光沢があります。

参考文献:京都大学大学院農学研究科
生態化学研究室
オオムラサキの産卵刺激物質の探索

文責  足立 隆昭

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