【コラム】植物は好奇心の宝庫(その28) 果物の糖度
藤原和夫
トロピカルフルーツ(熱帯果樹)の糖度への注目をきっかけに、果物全般の糖度に関心を持つようになりました。(好奇心は膨らむ一方です!)
そこで自宅で計測出来るように簡易糖度計の購入を考えたのですが、驚くほど多くの機種があり、2000円程度の安価品から200万円程度の業務用と思しきものまで。
検討の結果、趣味の園芸と言うことで比較的安価な8000円程度の糖度計を購入しました。本コラムの数値の殆どはこの糖度計によるものですので、多少の誤差はご容赦下さい。
とはいうものの、実際の精度はどうなのかチェックの為、スーパーで糖度が記載されたスイカを購入して糖度を測定してみました。 すると、↓の通り、スイカに記された糖度は12度、我が家での測定結果は11.9度と、ほぼ同じですから精度に問題はなさそうです。

そこで早速測定したのが、ぶどう。
中でも甘さで評判の2品種、“雄宝”と“ルビーロマン”の糖度を測定しました。
“雄宝”は“シャインマスカット”と“天山”の交配と言われる青ぶどう(緑色のぶどう)。
“ルビーロマン”は、石川県特産の赤ぶどう。 特に“ルビーロマン”は、新品種と言うこともあり異常なほどの高値で販売されていますので興味津々です。

測定の結果、糖度は、“雄宝”が 14.3度、“ルビーロマン”が 17.1度でした。
次に、ワッサー。
ワッサーは、桃とネクタリンを交配して品種登録されたものですが、食感はネクタリンに似ていて酸味も感じます。糖度は、表皮に近い部分で13~14度、芯に近い部分で11~12度でした。 別途測定した、甘みの強い桃の糖度は17度、一般的な梨は12.2度でしたから、ワッサーの糖度は、桃と梨の間といったところでしょうか。

↑ ワッサー
メロンの糖度も測ってみました。

左側の贈答用と思われる大きな北海道産のメロンの糖度は18度、右側のスーパーで購入したいわば“家庭用”の小ぶりのメロンの糖度は11.7度でした。
次は、我が家で収穫したイチジク”バナーネ“の秋果。
測定の結果、“バナーネ”の糖度は、22~23度。一方、最近よく耳にする福岡県産のイチジク“博多とよみつひめ”は17.6度ということですから、糖度は“バナーネ”の方が高そうです。

ここまできて、“何か足りない?”との思いに駆られハッと気付いたのが、秋の果物の代表格とも言える柿の糖度。 甘味の強い完全甘柿はまだスーパーに並んでいませんので、昨年12月頃に我が家で収穫した樹上完熟の甘柿の冷凍品を解凍して糖度を測定してみました。結果は↓の通り、糖度16.2度でした。
私見ですが、柿にせよイチジクにせよ、糖度の低い個体を凍らせて口にしますと、更に糖度を低く感じる様に思いますので、冷凍には糖度の高い個体がお薦めです。

以上、限られた個体と検査数ではありますが、最も糖度の高い果物は、ホワイトサポテや、これに食感の似ているアテモヤ、ドリアンなどの白実のクリーミーな熱帯果樹の仲間。
日本の各地で露地栽培されている果物では、品種によりますがイチジクが一番かと。
遊び心の序でに、甘口の代表格のような鳥取県のスイーツ“ミルクケーキ”の糖度を測ってみました。極甘のクリーム部分は甘味も食感もシュークリームのクリーム部分とそっくりです。ところが、クリームの塊のままでは、”測定不能“の表示。そこで、測定の”眼“の部分に乗せていたクリームをさっと拭き取って改めて測定したところ、糖度 52.6度の表示。(↓)
つまり、糖度で換算すると、10gのスイーツは30~50gの果物に相当、ということかも?
