【コラム】植物は好奇心の宝庫(その41)八丈島

藤原和夫

東京都にある亜熱帯気候の町、八丈町。(緯度は大分県大分市とほぼ同じですが、暖流である黒潮の影響によって温暖湿潤気候で「常春の島」とも言われる。)

どんな”亜熱帯らしい植物が茂っているのだろうか“と、以前から気になっていた八丈島を10月中旬に2泊3日で訪ねてきました。
↓ 八丈島空港に到着すると、アオウミガメのお出迎え。

↓ 八丈植物公園には、記念写真撮影用にこんな所もあります。

更に、八丈動物公園に置いてあるアオウミガメの甲羅の標本(表と裏)。

ちょっと脱線しました。

さて、八丈町は火山噴火によって生まれた八丈富士(標高854m)と三原山(標高701m)の2つがひょうたん型に繋がった島で、東京都の本州側から287km南方にあり面積は約69㎢で川西市の約1.3倍。2つの火山の繋ぎ目に当る谷間のような部分に飛行場があり、約7,000人の島民の約8割がこの周辺に居を構えています。
↓は、八丈富士の中腹から三原山方面を写したもの(中央の左右の広がりは八丈島空港)。

“八丈”の名前は、当地で八丈(約24m)の反物として生産されていた伝統工芸品である高級絹織物“黄八丈”に由来すると言うことです。元来は当地の天然染料を使った黄色、樺色、黒の3色あり、それぞれ黄八丈(コブナグサの穂)、鳶八丈(樺色:タブノキの生皮)、黒八丈(スダジイの樹皮)と呼ばれますが、黄色が主流であることから“黄八丈”として総称されているようです。
↓ は、黄八丈と黒八丈。(いずれも数十万円の高級品です。)

↓は、黄八丈の工房。数千円~2万円前後の小物が販売されています。

八丈島は10万年程度前の噴火によって生まれた若い島であり、“固有植物”といえる植物は見かけませんでした。加えて、島全体が熔岩石の土地柄、稲のほかホウレン草などの葉菜類の栽培も難しそうです。 外から砂を持ち込んで海水浴場として整備されているところもありますが、基本的に海岸線はチクチクした熔岩石でおおわれています。
↓ 熔岩石とその破片。

逆に、豊富な雨量と排水性の良さ、更に温暖な気候を必須とする亜熱帯系植物にとって八丈島は願ったり叶ったり。川西では温室内で見る植物もここでは島のあちこちで見られます。
↓ 極楽鳥(ストレリチア)

以上、植物探訪の旅という点では好奇心を駆り立てる程のことはありませんが、源為朝や
宇喜田秀家が流罪人として八丈島に送られてきたことなど、歴史遺産も随所に垣間見ることができ、結構面白い旅でした。 島寿司と呼ばれる、八丈島独特の調理方法によるにぎり寿司も旨かったです。
ただ、島の土産としてあちこちで目にする“アシタバ(明日葉)”を材料とする各種製品は、何度もトライしましたが、結局ネガティブな印象だけが残って帰ることとなりました。
薬草としての効果など、素晴らしい商品のようですが、私には、ちょっと、でした。
申し訳ありません。