【コラム】猪名川アラカルト第12回 水質階級1級の指標生物“カワゲラのなかま”

川西市域・猪名川の自然と生きもの「人・くらし・自然」
環境省 環境カウンセラー 牛尾 巧

カワゲラは襀翅目(せきしもく、カワゲラ目)の昆虫の総称です。幼虫は、水質階級Ⅰ級の指標生物です。昆虫のなかでは最も原始的な昆虫のなかまの1つです。古生代ペルム紀の地層からは、現在の種に近い昆虫の化石が発見されています。猪名川上流域の本流や支流、枝川などで発見できます。
成虫は、陸上で生活します。飛翔力が弱く、水辺の草むらや樹木の葉の下などで発見できます。ほとんど食物をとらず、葉にたまった水を吸う程度です。体は上下に少し扁平になっており、頭から尾の先まで幅の変わらない棒状の体形です。成虫はすべて陸上で生活します。
幼虫は水生で、体表に鰓があります。河川上流部の流れが速く、水が冷たくて溶存酸素の多いきれいな場所を好みます。肢を屈伸させる腕立て伏せ運動のような行動が見られます。これは、体に近い範囲の水を動かして、鰓に新鮮な水を送り、呼吸を助けるためです。カゲロウの幼虫などを食べ、不完全変態です。
カワゲラ目クラカケカワゲラ属の幼虫は、頭の中央に大きな白斑を持ち、毛深く、他の属と区別することができます。2年間で、約3cmまで成長します。6月中旬から8月下旬までに羽化します。

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