【コラム】オオムラサキ 42回目 :2021-9月号
オオムラサキ3齢幼虫(2021・08・23):大和の森
エノキについて
エノキ(榎・榎木・朴・朴樹)
特徴
雌雄同株、高さ20m~30m、幹の直径は1m以上、枝が多く、枝ぶりは曲がりくねり、樹皮は灰黒褐色、根元で数本に分かれていることもあります。樹齢は400年以上とされ京都市天然記念物の大樹は850年以上の樹齢とされている。
葉は互生し、長さは4~9㎝の卵形又は長楕円形で、葉先は尾状に伸びています。
葉はやや厚く、鋸歯が葉先から三分の一位まであり、葉脈は葉の先端まで発達せず、全体は丸みを帯びています。
花は雄花と雌花があり、葉と同じ時期(4月)に、葉の根元に小さな花を咲かせ、秋に直径5~6mmの球形の果実を付けます、熟すと橙褐色~黒色になり食べられ甘く美味しい。
オオムラサキの大切な食樹です。オオムラサキの幼虫はエノキの葉しか食べません。
他にゴマダラチョウ ・ テングチョウ ・ ヒオドシチョウ ・ タマムシ ・ エノキハムシ ・ エノキトガリタマバエ ・ ホシアシブトコバチ ・ エノキワタアブラムシ など多くの昆虫の食樹です。
分類
エノキはニレ科に属します。(APG分類ではアサ科に分類)
APG分類法とはDNA解析による分類体系で命名法には使用されていない。
1998年から始められた手法で将来的には命名法に用いられる可能性があるようです。
日本の主なエノキ
上記の他に交雑品種があるようです。
川西市はオオムラサキが観察できる場所として知られていましたが、宅地開発、道路建設、河川工事および里山荒廃で多くのエノキを失っています。
自然は命と命を繋げて成り立っています。エノキを失うことはオオムラサキのみならず多くの繋がりを失っています。
みなさんとエノキを増やしたいと考えています。
この秋、エノキの実を収集して小鉢に蒔き来春に実生苗の育成を体験してみませんか。
エノキの実の収集は危険な場所もあります。必ず2人以上で行ってください。
<参考>
オオムラサキ : 信濃毎日新聞
チョウの生物学 : 東京大学出版会
日本の樹木図鑑 : 山と渓谷社
文責:足立 隆昭
※コラムの内容については、こちらから印刷してもご利用いただけます。
PDFファイル(413kB)をダウンロード
[/wc_box]


