【コラム】植物は好奇心の宝庫(その⑮-1)果樹の自家栽培―イチジク
藤原和夫
味覚の秋に因んで、川西における果樹の自家栽培について、私の実体験を!
初めに、野菜や果樹を栽培されている農業従事者の皆様に敬意を表させて頂きます。
野菜や果樹の出来映えは気象条件に大きく左右されますが、スーパーなどの棚には常に立派な野菜や果樹が並んでいます。これは、不思議を通り越して感激ものです。
数少ない果樹栽培を通じてですが、年によって出来映えに大きな変化があることを痛いほど経験していますので、プロの方々の成果には脱帽以外の何ものでもありません。
前置きが長くなりましたが、栽培が容易ということから、まずはイチジクから。
多くの品種の中から、自家栽培だからこそ味わえる“ひと味違う品種”のものを求めて、糖度の高い品種に的を絞って7~8品種栽培しました。下の写真はうち4種の実で、いずれも糖度は19度~30度と高いですが、甘味以外のジューシー感や酸味など、微妙に異なります。旨いまずいは人によって様々ですが、私の好みは、ねっとりとした食感と濃厚な甘さの“バナーネ”と言う品種です。
バナーネという品種は、6~7月に夏果、8~9月に秋果が実る夏秋兼用品種ですが、味は秋果が格段に優れています。下の写真はバナーネの夏果ですが、パサパサ感を感じ取って頂けると思います。
我が家のバナーネは20年以上の大株で、毎年かなりの量が実りますので、食べきれないものは、冷凍にし、イチジクの無い時期にシャーベットにして楽しんでいます。
ただ、今年のように長雨が続きますと、糖度の高いものが実らず、熟すよりも先に腐植が始まってポトポトと落ちてきますので、この落果の処理が大変です。
なお、糖度の高い実がつくようになりますと、蟻が這い上がってきて実の中に入り込みますが、この点は全天候型強力粘着テープを使った蟻除け対策(↓、黒い粘着面に蟻が貼り付いています)で何とか凌げています。
具体的には、日東電工製の50mm幅の全天テープ(片面 粘着剤、反対面 不織布)を
下から上に向けて枝分かれ手前の位置まで巻いていきますが、巻き始め部分だけ、粘着剤の
面を木に貼り付け、1~2重巻いた後テープを反転させて、不織布側を内側にして巻きます。
翌年まで効果が持続しますので、例年木に蟻が現われ始める6月頃に巻いていますが、昨今の長雨のため糖度が上がらず蟻の発生が限定的です。この為、今年はこの蟻除け対策は必要なさそうです。
地植えにしたイチジクの生命力・成長力は驚くべきで、肥料も水遣りも何もしていません。
この点、ずぼらな私には最適ですが、逆に余りにも成長が早いので、2,3月頃の剪定作業は欠かせません。なお、イチジクは近くに排水管などがあると、排水管の中に根を伸ばし、管を詰まらせることがありますので、この点を考慮して植え場所を決める必要があります。

