【コラム】地球温暖化のお話(49)トンガの海底火山噴火

石津 顕

朝日新聞資料

地球温暖化のテーマで書き続けてきましたが、最近になって、温暖化はウソ、寒冷化だということがあちこちで聞かれます。このコラムの第2回目に、地球は太古の昔から高温期と低温期を繰り返し、現在は温暖な間氷期であると書きました。何万年、何億年の地球の気候変動の中で、この100年くらいの気候を見て温暖化だと言うのは、意味が無いのかも知れませんね。そのあたりについては、この後のコラムで考えたいと思います。
今回はもう少し短い期間での気候変動について、お話します。今年(2022年)1月15日、南の島トンガで海底火山が大爆発を起こしました。その影響で津波が発生し、日本にも押し寄せてきました。噴煙が高く吹上げ、成層圏にまで達し、トンガでは灰が降って大被害を受けているようです。この遠い島の出来事は日本ではもう過ぎ去ったことのように思われているようです。本当に過ぎ去ったことなのでしょうか。
成層圏に達した火山灰は長期間とどまる恐れがありますし、今後も火山活動が続く可能性も否定できません。もし火山灰が長期間とどまれば、地球全体の気温が下がり、寒冷化が進む可能性が考えられる、 と心配されています。(参考までに、国際線の航空機が飛んでいるのは高度1万m以上の成層圏です)
思い出すのは1991年6月に起きた、20世紀最大の噴火といわれるフィリピンのピナトゥボ火山の大噴火です。1700万トン近い二酸化硫黄を含む火山ガスが放出され、下図のように、大量の微粒子が発生して太陽光を遮り世界の平均気温を0.4度押し下げました。2年後、日本ではコメが大凶作となり、タイ米を緊急輸入。コメ屋さんに長蛇の列ができ「平成のコメ騒動」などと呼ばれました。

海洋研究開発機構資料

トンガの海底火山の爆発が今後、どんな影響を及ぼすか要注意ですね。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 ※ が付いている欄は必須項目です