【コラム】猪名川アラカルト第62回 猪名川の招かれざる生物❸

川西市域・猪名川の自然と生きもの「人・くらし・自然」
環境省 環境カウンセラー 牛尾 巧

 

特定外来生物:カダヤシ〔カダヤシ科〕と絶滅危惧種:メダカ〔メダカ科〕

特定外来生物 カダヤシ〔蚊絶やし〕

全長オス3cm、メス5cmでメダカに似ていますが種類は異なります。
メダカはダツ目、カダヤシはグッピーなどと同じカダヤシ目です。
北アメリカ原産で、日本でもアメリカメダカの別名があり、外来種として分布を広げています 。名前は、蚊の幼虫であるボウフラを捕食する(蚊絶やしする)ことに由来します。
食性は肉食性で、プランクトンや水生昆虫、魚卵、稚魚などのほか、藻類を食べることもあります。天敵はブラックバスなど肉食魚類や淡水性のカメ、水鳥などです。
カダヤシは卵胎生です。繁殖期は春から秋にかけてで、メスはオスと交尾して体内で卵を受精・孵化させ、一度に100尾ほどの仔魚を産みます。成長は早く、春に生まれた仔魚は、秋には繁殖を行うほどに成長します。
2006年2月には外来生物法施行令により、特定外来生物に指定されました。これにより日本国内での特定外来生物としての輸入、販売などの制限を受け、放つことが禁止され、懲役や罰金刑の対象となっています。

絶滅危惧種 メダカ〔目高〕

体長3.5cm、側線はなく、背びれはかなり後ろにあります。
尻びれは、前後に長く、メスはその後ろが三角形に近いですが、オスは平行四辺形に近い形をしています。
メダカ(目高)は、観賞魚として日本人に親しまれ、ヒメダカなど、品種改良されています。野生種は、2013年にキタノメダカとミナミメダカと呼称することが提案され、総称してニホンメダカと呼ばれています。
1980年頃から減少し、田んぼや小川から姿を消していきました。2003年5月に、環境省が絶滅危惧種に指定しました。
減少の主な原因は、
❶農薬の使用や生活排水などによる環境の悪化
❷護岸工事や水路の整備などによる流れの緩やかな小川の減少
❸外来種、ブルーギルやカダヤシなどによる影響
❹用排分離により、用水路・排水路から繁殖時に水田内に進入することができず、繁殖の場を失ったことが大きな原因となっています。