【コラム】植物は好奇心の宝庫(その30) 冬の植物園温室

藤原和夫

9月半ばに北海道大雪山・旭岳付近に始まり、次第に南下してきた紅葉の季節も11月一杯でほぼ幕を閉じ、花を愛でるにはちょっと寂しい季節となってきました。

そんな中、今だからこそ、それも植物園の温室だからこそ、開花に出会える素晴らしい花のいくつかをご紹介させて頂きたいと思います。
ここに紹介の花を植栽している植物園は少なく、遠出が必要かも知れませんがお薦めです。
比較的近い植物園と言えば、京都府立植物園(京都)、草津市立水生植物園(滋賀)、咲くやこの花館(大阪)、東山動植物園(愛知)、と言うことになりますが、訪問される前にそれぞれの植物園に個々の開花状況を電話なりで確認される事をお薦めします。花の開花期間は決して長くありませんので、開花終了直後だった、と言うことになりかねませんから。

Mucuna bennettii (オウムカズラ):ニューギニア原産のつる性植物で、つる性植物の中では最も美しいとされています。気難しい植物で栽培自体難しく、我が家では過去に一度だけ開花しましたがその後枯死。その後何度も挑戦しましたが、大きな設備のもとで栽培すべき植物と断念しました。目が覚める様な緋色の花の美しさには感動されると思います。

ヒスイカズラ(学名Strongylodon macrobotrys):開花は、今ではなく4~5月です。
フィリピン・ルソン島原産のつる性植物です。色違いのMucuna bennettiiと言った感じですが、こちらの美しい翡翠色の花も感動的です。 開花は、4月中旬から5月にかけてですが、是非ご記憶頂きたい植物の一つです。 ヒスイカズラの栽培自体はさほど難しくありませんが、開花させるにはコツが必要かも知れません。
念の為、植物分類上はMucuna bennettii (オウムカズラ)とヒスイカズラは全く別物です。

 

Stictocardia macalusoi とStictocardia beraviensis :いずれも東アフリカ原産で、日本では冬に咲きますが、“茎が木質になる多年生のアサガオ”です。 アサガオらしくないアサガオですが、Stictocardia beraviensis は世界一美しいアサガオ、Stictocardia macalusoiは、世界で2番目に美しいアサガオとされている様です。

 

植物園で開花のStictocardia beraviennsis

上記2種とも、鉢植えにして冬場室内で管理すれば、苗の栽培自体は難しくありません。

ツンベルギア マイソレンシス (マイソルヤハズカズラ): インド南部原産の常緑多年草の大型つる性植物です。こちらも、鉢植えにして冬場室内で管理すれば栽培は容易です。

ソランドラ・マキシマ(常緑蔓性低木、学名は Solandra maxima):
メキシコから中央アメリカ、南アメリカ北部に分布しています。直径20センチにもなる黄色い花を咲かせます。何となくカボチャの花に似ているような?

以上、意図したわけでは無く、偶々ですが全て“つる性植物”でした。
なお、途中でヒスイカズラを割り込ませてしまいましたが、ヒスイカズラ以外は、12月から1月にかけて植物園の温室で開花の植物です。