【コラム】地球温暖化のお話(24)再生可能エネルギー(6) 水力発電

石津 顕

古くから日本の産業を支え続けてきたのは水力発電です。水資源の豊富な日本では、明治25年に日本最初の水力発電所が京都府に完成しました。それ以降、各地に水力発電所が作られました。戦前は水力発電所の出力が火力発電所の出力を上回る、いわゆる「水主火従」の時代でした。
戦後復興が進むにつれ、電力需要は逼迫するようになりました。
水力発電用として黒部ダム、佐久間ダムなど大きなダムの建設が進みました。
しかしながら、1960年代以降は、日本は高度成長期に入り、産業が発展してさらに多くの電力が必要になりました。そして、獲得した外貨で安い石炭、石油などの化石燃料を獲得したことにより火力発電が増大していきました。
1955(昭和30)年には水力発電は全電力の78.7%でしたが、1962(昭和37)年には水力46.1%で、火力が逆転しました。時代は「火主水従」の時代に突入しました。今日の日本では、一般電気事業用における発受電電力量のうち、一般的な水力発電によるものは全体の8.4%となっています。
しかしながら、水力発電は化石燃料を燃やす必要がないので、発電時にCO2などの温室効果ガスを排出することはなく非常にクリーンで再生可能な発電方法です。
下図は各種の発電方式でのCO2排出量を比較したもので、水力がきわめてCO2排出量が少ないことを示しています。
また他の発電方法と比較して、発電や管理・維持にかかるコストが安くなります。さらに水力発電は、水の持つ位置エネルギー、運動エネルギーを最小限のロスで電気に変えられるので、変換効率は80%と極めて優れています。
水は降水量が不足する等の余程のことがない限り無くなりません。それに加え、水は貯めておくことができ、必要なときに必要な量を使うことができるので、水力発電は、再生可能エネルギーの中では最も安定的に発電することができるのです。
水力発電を有効な再生可能エネルギーとして見直す必要がありますね。

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