【コラム】地球温暖化のお話(39)カーボンニュートラル

石津 顕

我が国は、2050年までに、温室効果ガスの排出を全体としてゼロにする、すなわち2050年カーボンニュートラル、脱炭素社会の実現を目指します」と総理大臣が国会で宣言しました。そして、最近テレビや新聞でもカーボンニュートラルという言葉を聞くようになりました。
このコラムでも今までに何度もカーボンニュートラルをお話してきましたね。
ここでもう一度カーボンニュートラルについて簡単にお話します。地球温暖化は二酸化炭素などの温室効果ガスによる影響が大きいことは何度もお話してきました。温室効果ガスは図にあるいろんなガスを言います。中でも二酸化炭素の排出量は温室効果ガスの85%を占めてダントツ一位です。
これらの温室効果ガスについて、「排出を全体としてゼロにする」との目標が出されています。「全体としてゼロに」との意味は、「排出量から吸収量と除去量を差し引いた合計をゼロにする」という意味です。
そのためには、まずは排出する温室効果ガスの総量を大幅に削減することが必須です。削減しても排出を完全にゼロに抑えることは現実的に難しいため、排出した分については同じ量を「吸収」または「除去」することで、差し引きゼロを目指すという意味です。これが、「カーボンニュートラル(中立)」です。

石油や石炭のような化石燃料は何千万年か何億年前の太古の昔から地球が貯めこんできたエネルギーです。これらを燃やして発生した二酸化炭素を光合成などで吸収することは不可能です。一方で動植物から得たバイオ燃料は燃やして二酸化炭素を発生しても、数年から長くても数10年で、発生した二酸化炭素は元の炭素に戻せます。
カーボンニュートラルを実現するためには、化石燃料の使用を無くし、植物や動物から得られたバイオ燃料などを燃やし、さらに太陽光エネルギーなどの再生可能エネルギーを利用することが重要です。

上図にあるのは石炭石油などの化石燃料を燃やして発生した二酸化炭素を空気中に発散させないで、貯留する考え。下図はバイオ燃料を燃やして発生した二酸化炭素は光合成で元の炭素と酸素に戻すというものです。地球温暖化は私たちにとって深刻な影響があるため、カーボンニュートラルはとても大事な課題です。掛け声倒れにならないよう真剣に取り組んでいただきたいですね。

 

 

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