【コラム】地球温暖化のお話(44)アンモニア③

石津 顕

前回もお話した二酸化炭素排出をゼロにするための有望なアンモニア。
しかし、現在アンモニアはほとんど肥料などに使われています。エネルギーを作り出すためには新しく大量のアンモニアを生産しなければいけません。どうやって作るのでしょう?
アンモニアは天然ガスから水素を取り出して製造しますが、どんな電力で製造するのでしょうか?
その疑問に答えてくれる日経新聞(2021年2月8日)の記事があります。
「東京電力と中部電力が出資するJERAは、マレーシアの国営企業と提携し、アンモニアの生産に乗り出す。水力など再生可能エネルギーを使って製造する。2040年代にはアンモニアだけを燃料とする発電設備を稼働させる考え。アンモニアの製造過程で大量のCO2が発生する。JERAはCO2排出をなくすため、再エネ由来の電力によるアンモニア製造に取り組む。21年度には石炭とアンモニアを混ぜて燃料とする実証実験を愛知県の火力発電所で始める。将来的に水素燃料の製造も目指す」
少しわかりにくい文章なので、要約すると、アンモニアは天然ガスから水素を取り出して製造しますが、その際にCO2を排出する化石エネルギーではなく、再生可能エネルギー由来の電力を使い、アンモニア燃焼の実証実験も行うというものです。
また、日揮触媒化成(株)は再生可能エネルギーで発電した電力で水を電気分解して得た水素からアンモニアを製造し、そのアンモニアをガスタービンで燃焼させて発電に成功したとのことです。
いずれもアンモニアを製造するエネルギーは再生可能エネルギーを使うもので、下図は天然ガスから再生可能エネルギーを使ってアンモニアを製造する模式図です。
アンモニアはすでに生産・運搬・貯蔵などの技術が確立しており、安全性への対策やガイドラインが整備されています。さらに、サプライチェーンが確立されていることから、初期投資をあまりかけずにエネルギーに転用することができる可能性があるとのことです。早期の実用化が見込まれることは、次世代エネルギーとして大きな利点です。CO2を排出しない安価な再生可能エネルギーでアンモニアが製造できれば、温暖化防止の新しいエネルギーとして大いに期待できますね。⌒_⌒

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