【コラム】地球温暖化のお話(6)温暖化と食糧
石津 顕
私たちの生活に欠かせない食糧も温暖化による異常気象と深い関係があります。
日本は食べ物が豊富で、スーパーには溢れるほどの食品が並べられています。しかし、この豊富な食品の原材料が、国内で作られたものは半分以下であることをご存じですか?
日本の食糧自給率は約40%、半分以上は外国からの輸入材料なのです。
左図は種類別の日本の自給率を年ごとに示したものです。これを見ると、大豆、小麦はほとんど輸入、肉類でも約半分は輸入であることが判ります(引用 農林水産省資料)
輸入する食糧の産地は世界の各国です。温暖化の影響による世界各地の洪水、大雨、寒波、干ばつなどの異常気候は私たちの食べ物に直接響いてきます。世界の異常気象に無関心でいられませんね。
食糧の豊富な日本、しかし一方で、日本の年間の食品廃棄量は2800万トン。日本人一人当たり毎日おにぎり1~2コ分を捨てている計算になるそうです。実は食品廃棄のうち、約半分が家庭からで、家庭から出る量が多いのに驚きます。飽食ニッポン、まさにこの言葉がぴったりですが、温暖化と食糧の関係は深く、私たちは後世に生きる人類のために、今真剣に考える必要があります。食糧問題も後でくわしくお話しします。

食糧の豊富な日本の一方で、世界では飢餓に苦しむ人たちが多いことを忘れることはできません。
1枚の写真をご紹介します。
これは1993年にスーダンで撮影されたものです。飢えのため痩せ細ってうずくまり、死を待つしかない幼い少女。見つけて舞い降り、その時をじっと待つハゲワシ。
この写真はケビン・カーターという写真家が内戦取材の帰り道、ふと気づいて撮影したもので、カーター氏は撮影後に、ハゲワシを追いはらった後、ひどく落ち込んでいたとのことです。
この作品は1994年に報道写真で権威あるピューリッツァ賞を受賞しましたが、賞が発表されると「過酷な運命にある少女を助けずに撮影を選んだ」と世界から非難の声が上がり、カーター氏は受賞後わずか3か月、排ガスを車に引きこんで、自ら命を絶つという衝撃的な結末を迎えたそうです。悲しい、そして厳しい世界の現実です。