【コラム】猪名川アラカルト第9回 コオニヤンマの幼虫〔ヤゴ〕は、トンボ代表の指標生物です!

川西市域・猪名川の自然と生きもの「人・くらし・自然」
環境省 環境カウンセラー 牛尾 巧

コオニヤンマは「小鬼ヤンマ」の意味で、日本最大のサナエトンボです。
成虫は、全長80~90mmで、体の大きさに比べて頭が小さく、後脚が非常に長いのが特徴です。日本産トンボとしては大型で、オニヤンマ〔オニヤンマ科〕に似ていますが、オニヤンマの左右の複眼は頭部中央で接するのに対し、コオニヤンマの複眼は離れています。休息時、オニヤンマは木の枝などにぶらさがって止まりますが、コオニヤンマは腹を水平にして石の上などに止まります。5月上旬頃から羽化し、9月頃まで見られます。羽化後は、上・中流域で摂食活動を行い、雌は単独で打水産卵を行います。
幼虫は枯れ葉のような体形で、触角は丸いうちわ型をしています。河川の流れが緩い区域の落ち葉の中などに棲んでいます。幼虫は他の水生昆虫などを捕食して成長し、成虫になるまでに2~4年かかります。
日本には約200種のトンボが生息していますが、この中で、コオニヤンマの幼虫は、水質階級Ⅱ級の指標生物にあげられ、富栄養化した河川では、生息は厳しいです。