【コラム】植物は好奇心の宝庫(その34)植物で綴る旅行記

藤原和夫

梅に続いて桜、ボケ、球根植物ではクロッカス、水仙、チューリップ、と次から次に様々な植物が開花を迎え、更にボタン、バラ、石楠花——と百花繚乱の季節です。

先日、開花中の“チングルマ”の白い花をじっと眺めていて、面白いことに気付かされました。
“この植物は北海道の黒岳に向かう2人掛のリフトの真下に広がっていたなー、そう言えば、ダケカンバ‘(岳樺)の苗を購入したのもこの旅行がきっかけだったなー。“ などなど。
この旅行にまつわる諸々の出来事を懐かしく思い出した次第です。

チングルマ

少し離れたところに置いてあるプランターには鉄砲百合が。 球根を沖永良部島で買い求めたものですが、この花が開花する6月頃には当時の奄美諸島への旅が頭に浮かびます。

鉄砲百合

その他、ドウダンツツジは久留米の植木センターで、ローズピンクという品種のツバキは鹿児島の植木市で、既に大木になっているイチジク(バナーネ)は埼玉で、と購入した時の思い出が次から次へと浮かんできて、結構楽しいものです。

椿 (ローズピンク)

↓ のヤシは、“サバルヤシ”という品種ですが、約30年前、福岡の大きな園芸店の入り口付近に鉢植えの形で置かれていました。言わばこの店の看板のようなもので売り物では無かったものを、無理をお願いして譲って頂いたのですが、大きすぎて当時の宅急便では送って貰うことが出来ず、さて どうするどうする。

サバルヤシ

やむなく当時の勤務先の運輸部に依頼して何とか鴬が丘まで運んで貰いました。
さてこのヤシ、恐ろしく成長が遅く茎の部分の高さは未だに2m弱。30年経過して、1m弱しか伸びていません。“ワシントンヤシ”なら、既に10m近くになっているかも知れませんが—–。 まぁ住宅地の庭に植えるには却って適しているのかも知れません。
このヤシにまつわる当時の状況も懐かしく思い出されます。

他の植物についても、じっと見ていると入手した経緯やら様々なことが思い出されますから、植物は物言わないアルバムのようなものかも知れません。