【コラム】地球温暖化のお話(54)ヒトスジシマカとデング熱

石津 顕

地球温暖化による危機の1つに蚊が媒介する感染症のまん延があります。2014年にデング熱が日本で大流行しました。このデング熱の国内感染を広めたのはヒトスジシマカで、別名ヤブカとも呼ばれて夏になると、小さな水たまりにいつの間にかボウフラが湧いています。
ヒトスジシマカは卵で越冬し、3〜4月に雨水が溜まったところで孵化して水中で成長します。幼虫の生息域は「平均気温11℃以上の場所」、活発に活動するのは「気温25~30℃の時季」とされています。
ヒトスジシマカの生息域は1950年頃までは北関東が“北限”とされていましたが次第に北上が始まり、2000年に岩手県南部・秋田県北部、2009~2014年には岩手県中部・秋田県最北部で生息が確認され、2015年には青森県と本州全域に達しています。60年余りで約400kmの分布域を拡大してきました。こうした生物は地球温暖化の「指標種」と呼ばれ注目されています。 今後も温暖化が進めば、ヒトスジシマカは津軽海峡を渡って北海道に進出するのではないかと言われています。
デング熱は、デングウイルスに感染することによって発症する感染症で、ヒトスジシマカなどよってウイルスが媒介されます。
デングウイルスに感染してからデング熱が発症するまでの潜伏期間は2~14日。発症した場合には、38度以上の高熱や頭痛、筋肉痛、関節痛などの症状が現れます。また、体に赤い小さな発疹が出ることもあります。
デング熱には現在のところ直接に効く治療薬はなく、発熱や痛みなど個々の症状を抑える適切な対症療法を受ければ、ほとんどの場合、1週間程度で回復します。しかし、重症化して歯ぐきからの出血や血便、血尿などの出血症状を伴う重症デングウイルス感染症、いわゆるデング出血熱と呼ばれる状態になると、命にかかわることがあります。
ところで、蚊は自らの子孫を残すため、叩き潰されるという死の危険を省みずに人から吸血します。そのため吸血する対象を慎重に見極めているそうです。少しでも良質な血を得るために、小さい体ながら触覚に近赤外線センサーがあって、血管を造影、透視して血液の状態を判断しており、アルコール中毒やヘビースモーカー、ドロドロの血の人からはあまり吸わないそうですから、驚きですね  (๑ʘㅁʘ๑)!!
まったく蚊に刺されないという人の血液は、蚊からも嫌がられていますよ。ぜひ一度血液検査をお勧めします。  Σ(•̀ω•́ノ)ノ

 

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